事前に知りたい!外壁塗装の悪徳業者の見分け方とは
外壁塗装はとにかく高額なので、「どうにかして安くならないだろうか?」と頭を悩ませている方は多いでしょう。しかし、外壁塗装は極端な値引きができる工事ではありませんし、安く済ませたいという気持ちに付け込んで近づいてくる悪い業者もいます。この記事では、外壁塗装の悪徳業者の見分け方について、要点を押さえながら解説していきます。
見積書はしっかりとチェックしよう
外壁塗装の悪徳業者の1つ目の見分け方は、見積もり書です。以下のような見積書を出してくる業者は、悪徳業者である可能性があります。
■数量が「一式」で具体的に書かれていない
まず、数量が「一式」と書かれている見積書は怪しいと思った方がよいです。正しい見積書なら、数量と単価が必ず記載されています、具体的には、「高圧洗浄243.8m²×単価1,000円=金額22万1,400円」といった具合です。よって、面積も単価も書かれていない見積書は、きちんと現場を見ていなかったり誤魔化そうとしたりしている可能性があります。
■塗り回数や塗料の種類が記載されていない
外壁塗装で使用する塗料は、種類によって塗り回数や耐用年数がまったく異なります。また、屋根と外壁に向いている塗料はそれぞれ違うため、通常なら外壁と屋根で別々に記載します。また、塗装工事では下塗り・中塗り・上塗りなど3段階の手順を踏むため、塗り回数や塗料の種類が記載されていない見積書は明らかに不自然だと思った方がよいでしょう。
■下地調整や付帯工事に関する記載がない
外壁塗装は、ただ塗料を塗るだけではありません。塗る前に高圧洗浄やコーキングなど、必ず下地調整をすることになります。よって下地調整に関する記載がなければ、そもそも本当に塗装業者かどうかさえ、怪しくなってきます。また、屋根や外壁さえ塗ればそれで終わりというわけではありません。破風板や軒天など、付帯部も塗装する必要があります。
塗料の耐用年数について適切な説明があるか
外壁塗装の悪徳業者の2つ目の見分け方は、塗料の耐用年数について適切な説明があるかどうかです。以下、具体的に見ていきましょう。
■「10年はもちます」に惑わされない
塗料の耐用年数は、さまざまな条件下で変化します。もちろん塗料の種類やグレードにもよりますが、耐用年数について尋ねた際に「〇〇を使っているから、10年はもちますよ!」と返答する塗装業者には注意してください。塗料に関する、充分な知識を持ち合わせていない可能性があります。
■寒暖差によっても変動する
塗料の耐用年数ですが、季節や気候、そして立地場所によって変わってきます。同じ県内であっても標高の高さで耐用年数が変わりますし、寒暖差の大きいエリアなら塗装した外壁にかかるダメージもその分大きくなるのです。よって、使用している塗料の種類だけで「〇〇だから10年はもちますよ」といってくる業者は、悪徳業者か知識・経験の浅い業者である可能性が高くなります。
■立地条件ではこんな事例も
静かな住宅街に立っている住宅なのか、線路沿いの家なのか?といった条件でも、塗料の耐用年数は変わってきます。なぜなら、線路沿いの家では電車が通過する度に摩擦でレールの鉄粉が飛んでくるため、金属部分に錆などの影響が出やすいです。また、粉が飛んでくる以上、外壁も汚れるのが早いでしょう。このような条件をすべて踏まえたうえで、おおよその耐用年数を分かりやすく説明してくれるのが、確かな品質を持つ塗装業者だといえます。
追加工事が必要になるケースがあるか確認しよう
外壁塗装の悪徳業者の3つ目の見分け方は、追加工事の有無です。残念ながら最初は安い金額で工事を請け負って、後から追加工事を提示して高額な費用を請求してくる業者もいるからです。
■本当に追加工事が必要なケースも存在する
非常に区別し辛いのですが、工事前の劣化状況によっては本当に追加工事が必要になるケースも存在します。よって、悪い業者が騙そうとして近づいてきたのか、工事の流れでどうしても必要になったのか、見極めることは困難です。しかし、だから悪徳業者から身を守る方法がないのかというと、そうでもありません。
■事前に追加工事の必要性の有無を確認する
塗装業者と契約する前に、つまり見積もりをとってもらった段階で「追加工事が必要そうかどうか?」とあらかじめ聞いておきましょう。よほど見立ての悪い業者でなければ、明確な答えが返ってくるでしょう。そして、追加工事が必要かもしれないといわれたら、いくらぐらい必要なのか一緒に聞いておきましょう。事前に予防線を張っておくことで、ある程度被害を防げます。
外壁塗装の悪徳業者の見分け方について、解説してきました。ポイントは3つで見積書の内容や内訳、塗料の耐用年数に関する説明、追加工事の必要性の有無に関する説明となります。塗装工事は専門知識を有するため、依頼するオーナー側がきちんとした知識や判断力を身につけるのは、なかなか困難です。しかし、後で泣きを見ないようにするためにも、引っかからないようしっかり身を守りましょう。