外壁のしつこい汚れやカビに効果てきめん?低汚染塗料の効果とは
新築の時はきれいだった外壁が、経年劣化で汚くなってしまうのは残念ながらよくあることです。ただ、汚れやカビを防止できるような外壁用塗料があれば、美しさが長持ちすると考えられます。今回は低汚染塗料について解説し、メリットや価格帯など気になるポイントを詳しく掘り下げていきます。
低汚染塗料はどのような塗料なのか
低汚染塗料とは、通常の塗料より汚れが付着しにくい塗料のことを指します。塗膜の表面部分をコーティングすることで、密度が高くなり結果的に汚れやカビを防いでくれるのです。
仮に汚れてしまったとしても、表面に軽く付着する程度で済むため簡単に洗い流すことができます。さらに詳しく説明すると、塗料は親水性といって水となじむ性質を有しています。
この親水性が高いと汚れが付きにくく、反対に低いと汚れがつきやすくなるのです。汚れの中には油分を含んでいるものが多いため、親水性が高いと油汚れをはじくという仕組みになっています。
塗料が優秀だと外壁が長持ちする
汚れが付きにくいということは、メンテナンスが簡単だということに繋がります。少しの汚れは雨がきれいに洗い流してくれるため、手間をかける必要がありません。
汚れがつきすぎてしまった外壁は新しく塗り直す必要が出てきますが、一部分だけきれいだとかえって不自然な仕上がりになってしまいます。そのようなことも防止できるのが低汚染塗料なのです。
さらに、また、外壁塗装をしてから数年経過すると塗料そのものが劣化してしまい、紫外線を浴びて白い粉のようなものが浮き出てくることがあります。この際に雨が降ると塗料が流れ落ちて外壁の見た目が悪くなってしまいます。
これを「雨だれ」というのですが、低汚染塗料を使用した場合この雨だれ防止にもなるのです。
低汚染塗料にはこんなメリットが!
低汚染塗料にはたくさんのメリットがあります。汚れの付着を防げるため、塗料の色選びの幅が広がるでしょう。一般的に白い塗料は汚れが目立ちやすいため、人気のカラーではありますが周囲の環境によっては避けた方が良いというケースもあります。
その点、低汚染塗料を使えば白や淡い色を使っても汚れが目立ちにくくなるので、好きなカラーを選べることに繋がります。また、親水性のほかに遮熱性が高い点も特徴的です。
紫外線や熱に強い外壁が完成して、膨張したり建物内部の温度が高くなったりすることを防ぐことが可能です。さらに、汚れだけでなく防カビ・防藻効果も期待できます。美しい外壁を保つうえで欠かせない存在だと言えます。
また、外壁塗装は一般的に10年ほどのスパンで塗り替えや大きなメンテナンスをする必要がありますが、低汚染塗料は耐久性も高く15年ほどもたせられます。
メンテナンス時には施工用の足場を組み、養生や下地、塗料といった費用が必要です。トータルで50~100万円かかることも多いため、長持ちする塗料を使えばその分を節約できるでしょう。
注意点も押さえておく
低汚染塗料にはさまざまな魅力がありますが、注意すべきポイントもあるので紹介します。
親水性や耐久性に優れている一方で、弾性が低いという欠点を持っています。そのため、塗料のひび割れが発生しやすくなってしまうのです。
総合的に見て長持ちするのは低汚染塗料の方ですが、1度発生したひび割れをそのままにしておくとどんどん外壁の劣化が進んでしまうので注意してください。
塗膜は経年劣化のほか、地震や振動、地盤不良、直射日光が当たり過ぎてしまうことなどが原因で、ひび割れを起こしてしまいます。必要に応じて補修を行い、速やかに対策をとりましょう。
また、汚れが付きにくいというメリットはありますが絶対に汚れが付かないわけではありません。より塗膜を長持ちさせるためには、こまめに清掃することが大切です。
気になる塗料の価格は?
低汚染塗料の価格は、一般的な塗料に比べやや高い傾向があります。メンテナンスなどトータルで考えると決して損ではないのですが、初期費用が高くなることを考慮しておいてください。
選ぶ塗料にもよりますが、ポピュラーなアクリル系塗料やウレタン系塗料が1㎡あたり1,000~2,000円であるのに対して、低汚染塗料は2,000~3,000円とやや割高になっています。
また、低汚染塗料を使った外壁塗装をする際には、業者選びも重要です。施工実績が豊富であり、口コミや評判がいいところを見極めて見積もりを依頼しましょう。
そして、実際に悩みや希望を相談して、親切に対応してくれる業者を選んでください。家の外観を決める重要な要素なので、じっかり時間をかけて納得のいく施工をすることをおすすめします。
まとめ
低汚染塗料の特徴やメリットについて解説しました。親水性が高く、汚れやカビから家を守ってくれる点が特徴的です。初期費用は高いですが、その分長持ちするのでコストがかかりません。
こまめに汚れを落とすとよりきれいな状態を保つことに繋がります。低汚染塗料を扱った実績が豊富な業者を探し、導入を検討してみてはいかがでしょうか。