外壁塗装しても大丈夫?ペットがいる家庭で必ず対策しておきたいこととは
塗料のにおいや工事中の作業音が気になる外壁塗装。家をきれいにしたいものの、ペットのからだに害はないか、ペットにとってストレスにならないか心配ですよね。そこでこの記事では、外壁塗装がペットに及ぼす原因と、その対策をご紹介します。ペットを危険から守るためにも、ぜひチェックしてみてください。
外壁塗装はペットにとって悪影響?
外壁塗装はペットに悪影響を与える可能性があります。害を及ぼす原因には以下の5つが挙げられます。ポイントをしっかり把握しておくことで、未然にペットを危険から守ることができます。
ペットに害を及ぼす原因(1)塗料
外壁塗装では人間でも不快に思うほどにおいが広がるのですから、嗅覚が優れたペットにとってはより大きなストレスとなるでしょう。からだへの悪影響も心配です。とくに油性塗料使用する場合には、塗料を希釈するためにシンナーを使うことがあるので注意が必要です。シンナーにはVOC(揮発性有機化合物)が含まれており、ペットはもちろん、人体にも悪影響を及ぼします。近年はシンナーの使用は減ったものの、建物の状態によってはシンナーが選択されることがあるので、しっかりチェックしておきましょう。
ペットに害を及ぼす原因(2)騒音
聞きなれない大きな音は、ペットにとってストレスとなります。建設現場よりは音は出ませんが、外壁塗装でも騒音が発生するため注意してください。外壁塗装で発生する騒音は、たとえば、車両の移動音や足場の設置音、高圧洗浄機・工具の音などです。とくに、高圧洗浄機で外壁を洗浄しているときや、足場の設置・解体で発生するときに大きい音が発生しやすいもの。そのため、作業中は散歩をして家を離れたり、ほかの家に預けたりすることで、騒音のストレスからペットを守ることをおすすめします。
ペットに害を及ぼす原因(3)作業員が家に出入りすること
普段過ごしているテリトリーに見知らぬ作業員や車が出入りすることは、ペットにとって大きなストレスになるでしょう。また、作業員にペットが強く威嚇したり、作業員の周りをうろついたりすると、作業員が作業に集中できずに施工ミスが生じたり、作業を中断せざるをえなくなったりする恐れがあります。さらに、足場や工具や塗料がペットに落下する事故が起きる可能性もあるため、作業中はなるべくペットを作業場から遠ざけましょう。
ペットに害を及ぼす原因(4)密閉された空間
外壁を塗装するときは、窓がテープやビニールシートなどでふさがれます。そのため、換気がなかなかできず、空間が密閉される可能性があります。からだが小さく、空気の変化に影響を受けやすいペットにとって、密閉された空間はリスクが高いため、注意が必要でしょう。塗装業者によっては、窓を開けられるようにスケジュールを工夫したり、窓を覆わなくても済むように養生したりしてくれる会社もあるので、相談してみてください。
ペットに害を及ぼす原因(5)エアコンが使えないこと
外壁塗装では、エアコンの室外機を取り外したり、カバーで覆ったりするため、エアコンが使えません。夏場や冬場にエアコンが使えないと、日常生活に支障をきたすだけでなく、ペットにとっても悪影響を及ぼすでしょう。とくに室温を一定に管理しなければならないようなペットにとっては死活問題です。施工前にかならず業者にペットがいることを伝えておきましょう。業者によっては、エアコンが使用できるように室外機を養生してくれるところもあるため、ぜひ相談してみてください。
外壁塗装の前に飼い主がすべきこと
大切なペットを危険から守るために以下のことに取り組みましょう。
(1)塗装業者にペットがいることを伝える
ペットの種類にかかわらず、外壁塗装をする際は業者にペットがいることを伝えておきましょう。見積もりの際に前もって伝えることをおすすめします。屋内で飼っているのか、室外の犬小屋で飼っているのかなどの飼育場所や性格、病歴、遊び場などを詳しく伝えておくと安心でしょう。業者に相談しておくことで、ペットに悪影響を及ぼしづらい塗料が選べたり、窓や室外機の養生を工夫できたり、塗装中の注意点を伝えてもらえたりします。
(2)ケージや小屋の置き場をかえる
見知らぬ作業員や車の出入りや工事による騒音がペットのストレスになりそうならば、ケージや小屋の置き場を前もってかえておくことをおすすめします。作業場からなるべく遠い場所でペットが過ごせるようにしましょう。
(3)ペットの預け先を準備する
外壁塗装中、親戚・友人・ペットホテルなどにペットを預けるのもおすすめです。ただし、外壁塗装は天候によっては中断する可能性も高いので、ペットを預ける期間が延長できる預け先を準備しておきましょう。とはいえ、一般的な外壁塗装には、14日~21日ほどかかり、長期間、預け先で過ごすことがかえってストレスになる可能性もあります。そのため、足場を組む日・高圧洗浄機を使用する日・塗装する日・足場を解体する日などの騒音やにおいが発生しやすい日にのみ預けるのもひとつの手でしょう。
大切な家族を守れるのはあなただけ!
人間と違って、からだの異変や不快感を言葉にしてつたえることができないペット。ペットに考慮せずに外壁塗装をしてしまうと、知らず知らずのうちに大切な家族を危険にさらしてしまう可能性もあるでしょう。外壁塗装のリスクを正しく把握し、対策をたてることで、ペットを危険から守ってください。
ペットがいる家庭におすすめの塗料
ペットがいる家庭におすすめの塗料をご紹介します。それは、水性塗料や自然塗料です。水性塗料は油性塗料と比べてにおいが少なく、有害物質であるシンナーを含みません。とくに「F☆☆☆☆」と記載のある塗料は、シックハウス症候群の原因物質であるホルムアルデヒドの放散量が少ない塗料で、おすすめです。ぜひチェックしてみてください。
また、自然塗料は植物性油などでできているものが多く、ペットがなめて口に入ったときにも比較的安心できるでしょう。ただし、自然塗料には天然成分が一部に含まれているだけで有害物質を含んでいるものもあるため、注意が必要です。塗料の含有成分に着目することでペットにも人間にもやさしい塗料が選べるでしょう。塗料の含有成分がペットに有害かどうか判断するのは難しいので、塗装業者に相談するのもおすすめです。
まとめ
この記事では、外壁塗装がペットに及ぼす原因と、その対策をご紹介しました。どれもペットにとって大きなストレスとなりうる問題です。未然にペットを危険から守るためには、ペットに悪影響を及ぼしづらい塗料を選んだり、施工中も換気ができるように窓や室外機を工夫したりするなどの工夫が必要です。また、塗装工事期間に親戚・友人・ペットホテルなどにペットを預けるのもおすすめです。ペットを傷つけないためにも、飼い主ができる限りの対策をしましょう。